TOP>ねこと著名人

ねこと著名人

4.三島由紀夫と憂鬱な獣

どの三島由紀夫?なんて驚く方も多い組み合わせですが、「仮面の告白」や「金閣寺」を描いた作家の三島由紀夫です。彼は子供の頃から猫好きで、猫の好物である煮干を机の引き出しに常備し、その書斎にも専用出入り口を設け、猫を出入り自由にしていたとか。それを証明するように三島由紀夫の青年時代の写真には、愛猫と一緒に写っている写真がいくつか残っています。猫が餌をねだる姿が可愛いと思ったり、飼い猫の肉球を花押したりの言動から、その可愛がりぶりが伝わってきます。
また、書斎に入った猫に原稿を汚されてしまうなどの事件もあったそうですが、三島由紀夫は猫の美しさや精神性を並べ、「あの憂鬱な獣が好きでしゃうがないのです」と綴っています。

4-1.家族と猫

三島由紀夫の両親は動物が好きだったようですが、猫より犬派であったようです。そんな父に対して三島由紀夫は、「猫のあの微妙複雑な心理なんかとてもむずかしくて判らないだろう」なんてことを言ったとか。個人的にはどちらの魅力も方向性の違いなだけに思えますが、三島由紀夫はよほど猫にぞっこんだったようです。しかし、残念なことに奥さんが猫嫌いとあって、結婚後は猫を飼うことができなくなってしまったそうです。

伜・三島由紀夫 (文春文庫)